和菓子の基本用語集

あく抜き

餡を作るときの工程の一つ。
茹でた小豆を濾したものに水を加え、しばらく置いておき、沈殿した呉と水を分けて、その上の水を捨てること。

追い足し水

豆などを茹でているときに、蒸発して足りなくなったお湯を補う水のこと。
「差し水」ともいう。

岡混ぜ

材料を混ぜる時、加熱せずに混ぜる作業。

主菓子

別名、上生菓子。茶席では濃茶用の菓子として用いられる。

かわばる

生地の表面が乾いて、薄く膜が張ったようになる状態。

逆ごね法

粉類に水を加えてから、砂糖・卵の順に混ぜていく生地の作り方。
艶袱紗のように、菓子の表面が蜂の巣状になっているような和菓子を作るときに用いる方法。
通常、このような平鍋物の生地を作る際には、卵・砂糖・粉類の順で混ぜた後に水で調整を行うが、気泡を立たせたい生地の場合、混ぜる順番を変える。

小豆の中身。皮を除いた部分。

さわり

銅鍋のこと。
熱伝導が良く、均一に熱が伝わりやすい。
餡作りをはじめ、錦玉や求肥作りにも使われる。

三同割

3つの材料を同じ分量で混ぜること。
和菓子の場合、砂糖・粉・卵をさす。

しとりをつける

「しとり」とは湿ることで、和菓子作りにおいては、生地をしっとりさせることをいう。
打ち物や押し物を作る際に、生地にねき蜜を加えて混ぜること。

渋切り

小豆の皮に含まれている渋味や苦味の原因となるタンニンを取り除く為、茹でた豆をざるにあけて、そのゆで汁と豆を分けて茹で汁を捨てる作業のこと。何度か行うことが多い。

上割餡

生餡に対して、75%以上の糖分を加えて作ったもの。

中割餡

生餡に対して、70%ほどの糖分を加えて作ったもの。

でっちる

生地を揉みこむようにまとめ、全体を均一でなめらかな状態にすること。

てんぷら

溶かした寒天に砂糖を加えたものを、上生菓子の上からかけて艶を出すこと。
または、和菓子の表面に、その和菓子とは異なる種類の生地をかけること。

糖化

砂糖が溶けて、再結晶化すること。

同割

砂糖と、そのほかの材料が同じ割合であること。

泣く

和菓子の表面に水分が出てきてしまい、べたつくこと。

生餡

小豆を茹でたあと丁寧にあく抜きをした、甘さのない餡。

並餡

一番多く使われる餡。
生餡に対して、60%ほどの糖分を加えて作ったもの。

ねき餡

打ち物や押し物に用いられることが多い、糖分を多くして日持ちがするように作られた餡。

ねき蜜

打ち物や押し物に用いられることが多い、水飴と水を合わせて加熱した液。

配糖率

生餡に対する砂糖の割合

倍割

砂糖が、他の材料に対して2倍になっていること。

腹切り

茹でたり蒸したりした豆の皮が破れてしまうこと。

ばら引き

和菓子の表面に、すり蜜などを粗く塗ること

半返し

加熱した生地が、白っぽくとろみのある状態になること。

半殺し

豆などの粒状の穀物を、半分ほどついた状態のもの。

びっくり水

お湯の温度を下げるため、沸騰したお湯の中に水を入れること。
「差し水」または「しわのばし水」ともいう。

火取り餡

桃山などに用いられる、並餡よりも水分量が少ない餡。

麩切り

生地の粘りや弾力をなくすこと。

べたぬり

艶出し用の卵液を、和菓子の表面にまんべんなく塗ること。

本返し

火にかけて練った生地などが、完全に透明になって糊化した状態をいう。

宵ごね

菓子を作る前日に生地を作り、一晩(約7~8時間程度)休ませてから作ること。

砂糖のことをさす。